「母さんから妊娠のことを知らされた時、俺は咄嗟に相談したんだ」父がそう言ったことがある。
「相談って誰に」
「神様に」それから、苦い果物を噛み砕くような表情をした。「笑うだろ」
「信仰もないくせに?」
「信仰もないくせに。一瞬のことだったんだろうが、俺は空を見上げて質問をぶつけてみたんだ。どうすることが正解なのか教えてくれるとな。即席で、神に祈ったわけだ。ああいう時に頼れるのは、神様くらいだ」
「節操がない」
「必死だった」
「で、返事はあったわけ」
「あった。声が聞こえた」
あったのかよ、と私は笑う。
「思い違いかもしれないが、はっきりと聞こえたんだ」父は冗談を言うようでもなかった。「俺の頭の中に怒鳴り声が聞こえてきた」
「神様が怒鳴るとは。何と言ってきたわけ」
「『自分で考えろ!』」
「は?」
「『自分で考えろ!』ってな、そういう声がしたんだ」
私は噴き出した。「無責任にもほどがあるじゃないか」
「だがな、考えてみると、これが神様の在り方としては、なかなか正しい」
「そうかな」
「俺は即座に決断した。自分で考えたんだ」
地味で、目立たず、特技もないが、父はやはり凄い、と私は信じている。きっとゴッホならわかってくれるに違いないが、彼はもう死んでいる。母ももういない。残念だ。
伊坂幸太郎「重力ピエロ」
...ハイ。これは僕が小学生の頃に読んだ「重力ピエロ」の一節です。どこで区切ればいいか分からずダラダラと書いてしまいました。
まだ子供の頃だったので、その時の心情としては「やっぱ伊坂幸太郎は面白いな〜」という浅いものでしたが、思えばこのセリフ今でもずっと僕の心の中心に位置しています。
『自分で考えろ!』
今までこれが出来た人はなかなかいないですよね、僕も含めて。なぜなら私達は「LINEの返信が遅い男性(女性)は脈なし脈あり??」みたいな記事を喜んで見るし、数学の問題はすぐ答えみるし、「今偏差値〇〇です。半年でMARCH受かりますか?」ってSNSでどこかの誰かさんに質問するし、「ご飯何食べたい?」「うーん、なんでもいいよ!」(男女両方成り立つ)みたいな脳死会話が今でも絶対どこかで行われているし...
とにかく私達はまともに自分の頭で考えることができません。
ということで、もちろんこの記事の結論は「大学生がやるべきことは「自分の頭で考える」こと」なのですが、もう少し掘り下げて考えていきましょう。
大学生活でやるべきこと 1. サークルなんて入っても入らなくても良い

僕はサークルに入っていませんが、入らなくても別に問題ありません。ただ、そうは言っても、「サークルに入らないと後悔する〇〇個のこと!」みたいな情報はそこら中にゴロゴロ転がっています。
サークルに入るメリットは、
- 友達が出来やすい
- 試験の問題が回ってきやすい(テスト勉強が楽)
- 熱中できるものを見つけられる
- 出会いがある
一方、デメリットは
- 金が消える
- 時間も消える
などです。考えるべきはメリットはただの「傾向」です。友達が出来やすいのも、試験の問題がまわってきやすいのも、絶対ではありません。メリットとデメリットをよく吟味してみましょう。
大学生活でやるべきこと 2. 情報発信なんてしてもしなくても良い

大学生でブログを書いている人は多いと思います。僕もこうしてブログを書いています。
しかし、別に情報発信なんてやってもやらなくてもどちらでも良いと考えています。デメリットはそんなにないかと思いますが、大学生が持っている話題ってそんなにないじゃないですか。
大した話題がないと、他の人と差別化することが難しいです。もちろん差別化しないでもある程度アクセスを集めることは出来ますが...
「大学生はブログを始めるべき!」みたいなことはWeb上ではよく言われますが、YouTubeとか別の手段でも良いし、そもそも情報発信をしないという手もあります。
大学生活でやるべきこと 3. 勉強なんてしてもしなくても良い

無責任な発言と思うかもしれませんが、正直勉強したくて大学入っている人がどれだけいるのか考えてみると多分「あまりいない」と思います。それよりも大学のブランドやステータス、華やかさを求めて年間100万円を落としに来ている人が多数派だと思います(僕も人のこと言えませんが)。
一方、勉強したい人は周りの目なんか気にせず勉強して良いと思います。先日東洋経済かどっかの記事で「MARCHレベルでも、授業に積極的に参加する(挙手して発言するなど)学生に対して『真面目くん(ちゃん)乙』みたいな反応をする学生がいる」という内容のものがありました。こういう頭の悪い学生は偏差値に関係なく基本的にどこにでもいるので気にしないようにしましょう。年間100万も払っているのに全力で勉強できないのは悲しすぎるので、周りの目は気にしないようにしましょう^^
逆に勉強したくない人はそれで良いと思います。他にやりたいことがあればそれに時間を割いて勉強は最小限に済ます...全然良いと思いますよ。
大学生活でやるべきこと 4. インターンなんてしてもしなくても良い

僕も今現在インターンをしていますが、別にしなくても良いと思います。確かにすれば何かしら得るものはあると思いますが、その分時間を犠牲にしていることを忘れてはいけません。
目的があってインターンに参加するなら全然良いと思いますが、「あ、みんなインターンしてる!まずい。自分もインターンに参加しなきゃ!」っていう感じの人がいるのも事実です。
別に参加しないからといって就職出来無くなる訳ではありません。安心してください。
大学生活でやるべきこと 5. 旅行なんてしてもしなくても良い

僕の初海外は3週間ほどの東南アジア一人旅で得たものが大きかったです。これはどちらかと言えば「オススメ」なのですが、だからといって「やるべき」ことではないと思っています。
皆さんは自分の部屋の中にいても様々なことを学ぶことが出来ますし、旅に出てもまた様々な事を学ぶことができます。
別にそれで部屋の中で得た事よりも旅の中で得たものが高尚なものとは限りません。旅行したかったらする。したくなかったらしない。そんな感じで十分なのではないでしょうか。
大学生活でやるべきこと 6. 何かに打ち込んでも打ち込まなくても良い

僕は大学入る頃から音楽を作っています。おかげさまで今ではぼちぼちレーベルから楽曲をリリースしたり、YouTubeでプロモーションをさせてもらっています。
せっかくなので聴いてくださると嬉しいです^^ そもそもこのブログのメインテーマは音楽制作なのですがあまり宣伝機会がないのでお許し下さいm(_ _)m
でも、何かに打ち込むことって楽なことよりも辛いことの方が多いです。それは本気度が高ければ高いほどそういう傾向があると思います。
あとは趣味に打ち込むのも良いですが、ないからといってわざわざ探す必要もないですよね。
「打ち込むものを探す」人もたくさんいると思いますが、無理する必要はないと思います。家でダラダラNetflix見て一日過ごすもの良くないですか?
でも逆に、何かに打ち込むことで見えてくる世界があるかもしれませんよ!それを探すのも楽しそうです。
まとめ
ここまで読んでくださりありがとうございました^^ というわけで、是非自分の頭で考えて4年間を過ごしていきましょう(人のこと言えないけど...)!