「洋楽を聴いてリスニングの勉強をしようか迷っている」、「洋楽を聴いてもリスニングのTOEICや英検のリスニングのスコアが上がらない」と悩んでいませんか?
僕自身も小学1年の頃からずっと洋楽を聴いてきていますが、洋楽がリスニング力向上に最適かと言われると、はっきり「NO」と言えます。
補足すると、これは洋楽がリスニングの勉強に全く役立たないという意味では無く、洋楽でリスニングの勉強をするのは効率が悪すぎるという意味です。
今回の記事では、
- 洋楽を聴いてもリスニングが上達しない理由
- 英語のリスニング力を上げる方法
の2つについて解説して行きたいと思います。
洋楽を聴いても英語のリスニングが上達しない理由

主に2つあります。
娯楽性が強い
娯楽 x 学習という構図は一石二鳥ではありません。「二兎を追う者は一兎をも得ず」という表現が適切です。
どうしても娯楽色が強くなってしまい、結果的には学習的な側面が薄れていってしまいます。
そもそもリスニングで使うような洋楽は基本「ボーカル+オケ(楽器類)」という構成です。つまり、英語のリスニング勉強にいらない「オケ」の部分が邪魔なのです。
洋楽でリスニングを勉強した場合にありがちな失敗例は、
- 洋楽の娯楽性に惹かれ、学習がおろそかになる
- リスニング勉強を重視した結果、音楽を楽しめなくなり、洋楽で勉強する意義を失う
と、大きくこの2つに絞られるかなと思います。この2つは言い換えると、「娯楽をとるか、学習を取るか」です。2つ同時に取るのは非常に難しいです。
文脈を読む力が養われない
実際に例を出してみます。自分の趣味で申し訳ありませんが...笑
音楽では、通常の会話ではまずしないような展開(歌詞において)をしたり、切ったりします。
上の曲の最初の4行だけ歌詞を抜き出してみます。
Nobody believed in me
I always had myself
Whatever you see in me
I never had much help
With Løve - So Long (ft. Hvnnibvl)
歌詞にするとこれでいいのですが、会話や文章を書くときは普通こういう風にぶつ切りにはしません。
リスニングにおいても文脈が大事です。結局は論理が大事なので、そこを掴む練習をしないとリスニングは上達せず、ただ英語の音声が入ってくるだけになってしまいます。
簡単にまとめると、「リスニングは英語の音を聴けば良いのではなく、文脈を把握しなければ意味がない」ということです。
この娯楽性の強さと文脈把握においての弱点が、洋楽がリスニングの勉強に向いていない理由です。
英語のリスニング力を上げる方法

リスニング上達には、土台と練習が必要です。どちらか一つが欠けていると、効率が低下してしまいます。
それでは、この土台と練習方法についてそれぞれ説明していきます。
土台 : 発音
まずは発音です。発音が出来れば聞き取れる可能性が格段に上がると同時に、実際のリスニング練習をしたときの上達が早くなります。
リスニングが出来ない、という状態は主に以下の3つに分類されます。
- 単語レベルで聞き取れない
- 単語力不足
- 文脈が把握できない
3つ目は文法力不足とも言えますね。
上の3つの分類を見ると分かる通り、単語レベルで聞き取れないという事は、単語力不足、文法力不足以前の問題です。
つまり、この問題を対処しないと次のステージに進めないのです。
解決法 : 個々の発音記号を押さえる
これを解決する、つまり土台を作るには個々の発音記号をまずは押さえましょう。
例えば、日本人はよくLとRの発音をラ行で、THの発音をサ行(タ行)で堂々と代用しますが、これらの発音は日本語にはありません。ライオンも、ロードも、シアターも、英語ではありません。このカタカタ発音という習慣をまずは断ち切らなければいけません。
とは言っても、高額な発音矯正やスクールに通う必要は全くないと思っています。そんなことをしなくても、ネットで検索すれば有用な情報はいくらでも出てきます。
ポイントは、
- 各発音における口の形は日本語で学ぶ
- それを元に英語のYouTube動画などで音を聞きながら自分の発音と照らし合わせる
です。「発音 口の形」などと調べてから、YouTubeなどで「English Pronunciation」と調べて自分の発音と照らし合せます。
完璧主義になる必要はありません。
練習方法 : 理解しようと努めながら莫大な量をこなす
ある程度土台が出来たら練習に入ります。先ほどリスニングが出来ない状態で以下の3つを挙げましたね。
- 単語レベルで聞き取れない
- 単語力不足
- 文脈が把握できない
リーディングで英語の理解力を上げる
下の2つを解決するにはリーディングが最適です。洋書が最適ですのでこちらでまずは圧倒的に量で攻めます。
「自分英語苦手だから絶対そんなの無理!」と心配する必要はありません。僕も実際洋書を読み始めたのは中3の頃でしたが当然最初は読めませんでした。ただ、そこから量をこなした結果読めるようになったので、現時点での英語力はそれほど関係ないです。リーディングで量をこなす方法はこちら↓をどうぞ。
実は、リーディングで量をこなしていくと、段々とリスニングも出来るようになります。それはそのはず、先ほど挙げた3つの「リスニングが出来ない理由」は発音とリーディングで全て理論上は解決しているからです。
ただ、これはあくまで理論上で、最後に仕上げとしてリスニングで量をこなし、確固としたリスニング力をつけていきましょう!
リスニングも量で攻める
最後にリスニングです。これにはオーディオブックを使った勉強が最適です。洋画や洋ドラではありません。
確かに洋楽よりは洋画の方がリスニング勉強には向いていますが、洋画にも欠点があります。
それは、洋楽と同じように音声以外の情報があり、娯楽性が強いからです。この状態だとどうなるかというと、最終的には日本語字幕を見て「ああ〜楽しかった」で終了です。確かに英語を聞いてはいますが、日本語字幕が補助輪としてはあまりにも強力すぎ、リスニング勉強としては効率があまりよくありません。
その問題を解決してくれるのがオーディオブックです。その中でもAudibleは洋書の作品数が5万点以上と、圧倒的に日本一なのでおすすめです。基本的には音声で本を読み上げ、字幕がないためリスニング力を鍛えるのには向いています。30日間の無料体験があるのも強みですね。
Audibleについては以下の記事にまとめているので気になる方は是非チェックしてみてください。
英語のリスニング力を上げるステップまとめ
英語のリスニング上達法は、まとめると、
- 発音改善
- リーディングで単語力+文法力上げる
- オーディオブックで仕上げ
の3段階です。下の2つは同時進行でも構わないので、是非実践してみてくださいね^^