先日こんな記事を書きました。
そこで今回は、「やらない方が良い事だけ書いてもしょうがない」というわけで、DTM上達に役立つツールを3つ紹介していきたいと思います。
独学でのDTMの上達を早くするツール3選

プロジェクトファイル
プロジェクトファイルは最強の思考ツールです。プロジェクトファイルを見ると実力のある人がどうやって音楽を作っているかが分かります。
- どんなメロディーやコードを作成しているのか
- どんな風にミックスやマスタリングをしているのか
といった情報を自分のものにできるチャンスです。
独学でDTMをやっているとどうしても自分の発見や思考の中でしか身動きが取れません。プロジェクトファイルは、初心者上級者関係なく、そういった枠組みを急速に拡張するきっかけになります。
どこでプロジェクトファイルを入手するか
どこで入手するかは皆さんの作っている音楽ジャンルに依存します。今回は例としてEDM系統で説明します。
まずは自分の使っているDAWのプロジェクトファイルの拡張子を確認します。例えばFL Studioなら.flpです。
確認した後は、GoogleやYouTubeで「Progressive House FLP」などと検索してファイルを探します。
ちなみに僕が一番最初に入手したFLPはこちらの動画からです。DTMを初めて1ヶ月くらいの時です。
プロジェクトファイルを入手した後
入手した後は勉強です。どんなプラグインを使っているのか、音量バランスはどれくらいか、マスターチャンネルには何が挿さっているか...
最初から全部学ぶ必要はありませんが、自分が苦手なところをどう処理しているかを見る事は自分のやっていることを客観的に見ることにもつながるので非常に勉強になります。
プロジェクトファイルを入手するときに気をつけるべきこと
ウイルスなどの被害には気をつけましょう(恐れすぎる必要はないですが)。例えば先ほどの動画はEDWANという人の動画でチャンネル登録者数は10万を超えています。これほどの方なら、少なくとも意図してウイルスを仕込むのはメリットが一切ないですから問題はほとんどないでしょう。
音楽制作というニッチなジャンルでわざわざウイルスを仕込むような人は少ないと思いますが、なんでもかんでもダウンロードするのはよくないですね。
信頼できそうな場所から入手しましょう。
プロジェクトファイルで勉強する時のデメリット
プロジェクトファイルの中に、自分が持っていないプラグインがある場合、起動したとしても完全に再現することは出来ません。
例えば、ピアノのvstを持っていないのにAddictive Keysが含まれたプロジェクトファイルを開いて再生しても、ピアノの音は残念ながら一切聞こえません。
そのため、ある程度自分もプラグインを揃えておく必要があります。
他人からのフィードバック

次に重要なのは、他人のフィードバックです。
Twitterとかで相互フォローでリプを飛ばし合うような人に「この曲どう?」とアドバイスを求めても本当に身になる答えが返ってくる可能性は低いです。
もしその曲がどうしようもないゴミだったとしても、それをストレートに言える友人、フォロワーはなかなかいません。これで「ぶっちゃけあんま好きじゃないわ」とか言ったら「嫌なやつ」というレッテルが貼られてしまう可能性があります。自分のことをよく知らない人から意見をもらうのをおすすめします。
ここで「他人」は2種類に分かれます。
他人1 : 実力のあるプロデューサー、エンジニア
洋楽を作っている方ならRemix Contestなどに応募をするとしっかりとしたフィードバックが返ってくる可能性は十分にあります。僕もDTM1年目の頃はよくSKIOのRemix Contestに参加していました。

実力のある人からのアドバイスのメリットはたくさんありますが、特に技術的な部分のアドバイスは参考になります。
他人2 : 合作相手
合作と言っても、先ほどと同じように、Twitterでリプを飛ばし合うような関係の人と合作しても、どうしても慣れないうちは遠慮してしまいます。
一つの大きなハードルではありますが、一定以上の規模のレーベルから曲を出すと、同じところから曲を出したことのある人と一緒に曲を作る機会が出来ます。
その人はついこないだまで他人で一緒に曲を作る関係になるのでちょうど良い距離感が生まれます。
そこでしっかりと意見を出し合うことが出来れば成長につながります。
おまけ : 書籍から学ぶのもおすすめ
今あげたお話は直接フィードバックをもらう方法でしたが、書籍では主に技術的な事を中心により多くの人に向けた情報が発信されています。
僕はそれほどたくさんの書籍に触れたわけではありませんが、石田ごうきさんの音圧アップのためのDTMミキシング入門講座!は結構参考にしました。
書籍代は少し高かったのでKindle Unlimitedの無料体験(Kindle端末なくてもOK)に登録して読みましたが(笑)最初のボリュームフェーダーの話だけでもかなり価値があると思いました。
特に、「スネアはキックの〇〇%くらいの音量感で」のように具体的な数字で解説してくれているので実践しやすいです。後はEQやコンプなどについての話もありました。
こんな感じで、直接的なフィードバックばかりではなく、多くの人向けの書籍なども役に立つと思います。
適切な道具・ソフトウェア
上達するには適切な道具、ソフトウェアは必須です。
オンボロPCや、誰も使っていないようなフリーVST、100円のイヤホン等々...
環境が整っていないとそれだけで成長スピードが鈍化してしまいます。PCのスペックが足りなければ書き込み読み込み動作諸々に影響を与えますし、クオリティが低すぎるフリープラグインは曲そのもののクオリティーに影響してきます。
環境は出来る限り整えるのがベストです。
まとめ : DTM上達には時間 X 思考が不可欠

今回紹介したのはあくまでツールです。これらのツールを上手く使うことが出来れば学習効率を大幅にあげることが出来ると思います。
あとは時間をじっくりかけて、「あーでもない、こーでもない」と思考を巡らせながら音楽制作を続けていくと、きっといつか芽が出てくると思います^^