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【シンセ音作り】哀愁感漂う汎用的Future Bassコードの作り方

皆さんこんにちは、おととらべる(@soundraveller)です。今回は哀愁感漂う汎用性の高いFuture Bassコードの作り方を解説します。

Future Bassのコードの解説では特徴的なサウンドが題材になることが多いですが、もっと汎用的なコードも使用されることが多く、それについて解説してある記事は殆どありません。また、「音作り」というテーマ上奇抜だったり特徴的な音の作り方の解説が多いですが、実際は最も個性がなさそうなサウンドほど活躍する場面があったりします。

今回説明するコードはFuture Bass以外のジャンルにも応用可能ですので是非試してみてください^^

こんな方におすすめ

  • 「無難な音」を求めている方
  • 汎用性、応用性が高い音を作りたい方
  • ソフトシンセの奇抜な音ばかりを吐き出すプリセット達に嫌気が差している方

 

哀愁感漂う汎用的Future Bassコードの例

そもそも「哀愁感漂うコードって何?」って方が大半だと思います。僕が勝手にそう定義しただけなので仕方ありませんね笑。

今回解説するコードを使用している曲の例を挙げると以下のような感じです。

0:49〜
1:05〜


これらの曲のコードを参考にして僕も下の曲を作りました。

1:07〜


まとめると、以下のような特徴があります。

特徴

  • サーッという感じの優しいサウンド
  • リードを引き立たせつつも一定の存在感をアピールしている


それでは早速作り方の解説に移っていきます!

【シンセ音作り】哀愁感漂う汎用的Future Bassコードの作り方

このコードは主に3つくらいの音を重ねて表現されています。その3つの音は以下に分類されます。

 

3の音の分類

  • Synth Chord
  • Lower Synth Chord
  • Whitenoise


それぞれの音の作り方を解説していきます。

Synth Chord

この音は"Saw"に分類されます。波形は四角いものが多いです。

音量注意


以下のプリセットを使用しましたが、この音は作るのはそれほど難しくありません。

serum-osc

音作りの際のポイントは、

ポイント

  • 上画像のOSC Aのような波形を使用
  • OSC Bで音に厚みを持たせる(波形は丸みとギザギザ両方あると良いが気にしすぎる必要はない)
  • UNISONは6〜10程度
  • DETUNEは少し狭めで音のまとまりをよくする
  • コンプレッサーを少し強めにかけてさらにまとまりをよくする(OTT推奨)
  • 全体的にはギザギザ感のあるサウンド

特にコンプレッサーでは、強めに潰してからGAINを上げると良い音になると思います。完全に潰して丸みのある音にしてしまうと他の音に埋れてしまう可能性があるので注意しましょう。

Lower Synth Chord

ここの音はあまりこだわる必要はないかと。参考までに一つサウンドを紹介します。

音量注意


この音単体だとFuture Bassでありがちの音になりますが、今回は少し引っ込んでもらいます。

先ほど説明したSynth Chordほど忠実に再現する必要はありません。以下のポイントを押さえておけば大丈夫です。

ポイント

  • Synth Chordより短い音推奨
  • 高音域が控えめ
  • Synth Chordよりも全体的に低めな音
  • アタックが早め(Padなどはその対極にある音ですね)


最悪Synth Chordと同じ感じの音でも全然問題ありません。ただ、同じような音が被りまくるのは避けたいため、エンベロープの部分を以下のような形にして、

  • アタックは早いけどすぐに消える音

になるように意識すると良いでしょう。

serum-envelope
初期状態からSUSTAIN値を下げるとこうなる。画像はSerumのものだが他のシンセでも同様


Whitenoise

音量注意


Whitenoiseは簡単ですね。上の音はFL Studioに付属されている3x OSCを使用しました。以下のように設定すれば完全なWhitenoiseになります。


主要なソフトシンセでのWhitenoiseどれも簡単な操作でできます。SerumやMassiveはOSCを全てOFFにして、NOISEのところでSerumはBright White、MassiveではWhiteを選択してColor、Ampのつまみを回します。Sylenth1では1つのOSC以外全てOFFにし、残った一つのOSCの波形欄でNOISEを選択します。

FL Studioを持っている人は3x OSCが良いと思います。操作が簡単ですし、Whitenoiseの音質が良いです。

ミックスで完成形に持っていく

シンセで音を作ったり選んだりで終わりではありません。その後のミックス操作で最終的な音の性格が決まります。

音量

音量では、

Lower Synth Chord < Whitenoise < Synth Chord

の順になるように音量感を設定しましょう。注意して欲しいのは、判断基準はあくまで「音量感」であり、実際にDAWに表示されている音量ではありません。なので、極端な話、モニター上はLower Synth Chordが一番音量が大きくても、耳で聴いた時に一番小さく聴こえればそれで良いのです。

同様に、つまみの位置も判断基準にはなりません。判断基準は自分の耳で聴いた時の音量感です。

空間系エフェクト

次に、ディレイとリバーブをかけていきましょう。ディレイもリバーブも控えめにかけて若干の反響を残すくらいにしておきましょう。

特にディレイではこだましないように設定するのが良いでしょう。

コンプ、EQ

改めて全体にコンプをかけましょう。ギザギザ感を「少し」取り除くために使います。

Thresholdは深めにかけ(-10〜-40db)、Ratioは2.0:1〜4.0:1程度にしておくのが良いでしょう。

Thresholdで下がった音量はGAINで持ち直しましょう。

EQでは高音域と中音域を削っていきましょう。一例として以下のような感じのEQが考えられます。

eq-for-synth


もちろんこれはあくまで一例です。作った音によってEQの設定は異なりますが、何をすれば分からない人は上記の感じでやってみてください。2,000Hzがピークになっており、その左右でなだらかに下降していく状態です。

完成形


音量注意


少しギザギザ感が強いと思うかもしれませんが、他の楽器を重ねていくといい感じに埋れてくれます^^

哀愁感漂う汎用的Future Bassコードの作り方 : 注意点+応用編

音量バランスの調整とコンプの掛け具合で音の性格を変える

先ほど、

Lower Synth Chord < Whitenoise < Synth Chord

の順に音量が大きくなるようにすると言いましたが、特に重要なのがWhitenoiseとSynth Chordの音量バランスです。

コツとしてはWhitenoiseとSynth Chordの音量差を縮めると柔らかなサウンドになりやすいです。

Synth Chordが他の2つよりも著しく大きいと曲全体で流した時のギザギザ感が拭えず少し初心者っぽくなってしまいます。

逆にWhitenoiseが大きすぎると砂嵐のような感じになってしまいます。

この間のちょうど良い範囲内で色々試してみましょう。

また、コンプも重要です。コンプをあまり掛けない状態だとギザギザ感のあるサウンド、コンプを強めに掛けるとサウンドが丸みを帯びてきます。

ポイント

  • Synth Chordに対するWhitenoiseの音量
    • 小さすぎる→ギザギザ感が目立って初心者感がする
    • 大きすぎる→砂嵐
  • コンプの掛け方
    • 弱い→ギザギザ感を残す
    • 強い→丸みを帯びてくる→掛けすぎ非推奨

まとめ : 音作りは2段階に分かれる

音は

  • シンセ上での操作
  • ミックスでの操作

の2つで大きく決定されます。また、説明はしませんでしたが、コードと他のパートとの音量バランスも重要です。

ミックスでは特にDTMを初めてまもないころは音量バランス操作を軽視しがちですが、実際は最も重要な要素です。

パート感のミックスに関しては以下の記事をご覧ください。

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音作りの情報は意外と少ないですが、試行錯誤して自分の求める音を目指していきましょう^^

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おととらべる

おととらべる

現役理系大学生。 Programming : Java, Python 音楽活動名義はRoot Introvertです。 音楽制作でのリリース、プロモーション ByeByeCopyright -> Root Introvert - Between Our Hearts (2019年3月) AirwaveDubstepTV -> SHADOWKEY - Kiss Me(feat. Jellow) (Root Introvert Remix) (2019年10月) NoCopyrightNation(NCN) -> Root Introvert - You Don't Wanna Be Lonely(2020年2月) 7even EDM -> Root Introvert - You Don't Wanna Be Lonely(Promotion) (2020年3月、4月) InspiredByInspired -> Root Introvert - You (2020年2月) AshesToFlame Records -> Root Introvert & Isura - Reminiscent (2020年4月) 一人旅 : タイ、ラオス、ベトナム、マレーシア

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